棟上げからおよそ20日ほど経過し、住まいを支える筋交いに、間柱や垂木が等間隔に均一に並びます。断熱や省エネなどの「性能」は時代と共に利便性を求めて変わっていきますが、この構造において不易流行という言葉が合います。見えないところにも一本ずつ美しさを求めていきます。感覚を広げ、工程を少なくすれば、コストも時間も節約できるかもしれません。しかし、これから始まる永く続く暮らしを想うと、工程や利益よりも手間暇をしっかりとかけていくしかありません。
栗田の家の窓枠もひと手間。3.14の正円の窓のために、まず六角の下地を造ります。障子をとりいれ柔らかな光を感じたり花を飾ったり、お気に入りのオブジェ置いたり、好きな景色を背景として観ることもあるでしょう。これからの暮らしの愉しみに繋げていきます。栗田の家の窓のように枠に囚われず、流行に流されず、暮らしと向き合いながら今日も想建中。