“それぞれの想いの形はどうやって確認できるのか”
そう問われたとき、私たちは迷わず「既製品やブランド品といった『名前』を削ぎ落とした先にある」と答えます。
私たちの家づくりは、図面を引くことから始まりません。
まずはご家族皆さんに、『想いのアルバム』を開いていただきます。
それは、これから建つ家のカタログではなく、これまでの人生で心が動いた瞬間や、言葉にできない情緒的な断片を集めた、世界に一つだけのマインドマップです。
そこには、誰でも知っているような「一般的な価値」は少ないかもしれません。
不揃いな想いの欠片(かけら)を繋ぎ合わせたとき、私たちには鮮明に見えてくるのです。
まだ何もない空間で、目の前のこの人が窓を開け放つ姿。
朝日の射すダイニングで、深く息を吸い込む横顔。
何気ない午後、ご家族がただそこで寛いでいるという、かけがえのない時間。
既製品やブランド品で空間を埋めることは、そこでは「ノイズ」となります。
なぜなら誰かの決めた価値観や、大量生産された正解は、ご家族だけの繊細な「想いの輪郭」をぼやけさせてしまいます。
「あっ、あのブランドだ!」と目に留まった瞬間にその世界に引き込まれる。そういう意味ではブランド品というのは強い引きの力を持っていると言えます。
だからこそ、私たちはよそ見をして我が家を忘れないように ノイズを限りなく少なくしなければならないと思うのです。
そうして残ったものこそが、純度の高い「想いの形」であり、私たちが提案したい「基本構想」です。
流行り廃りではなく、ステータスでもなく。
ただ、その場所で呼吸をするご家族の人生観そのものを、家の形にする。
私たちが日々是好日として積み重ねているのは、そんな仕事です。
本日も、日々是好日〜
追伸
お手紙もありがとうございました。2年間関わらせていただき光栄でした。