ハウスメーカーと工務店、設計事務所は何が違うの?どこを選べばいい?

2022/04/25

ハウスメーカーと工務店、設計事務所の違い

戸建て住宅を発注する際、多くの場合がハウスメーカー・工務店・設計事務所のいずれかに依頼することになります。しかしながら、どこに依頼するとどのようなメリットやデメリットがあるのか、どのような点が違うのか、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。

実は、ハウスメーカー・工務店・設計事務所は、どこに発注するかによって設計工程・費用・施工の3つの点において明確な違いが生まれるのです。

設計工程の違い

ハウスメーカーで家を作る場合は、ハウスメーカーがラインナップしている設備や材質、仕様・性能の中から選択し、組み合わせていくことになります。間取りについても、壁の位置や窓の大きさ、天井の高さなどがある程度決まっています。このように仕様や間取りを規格化したり、搭載する機器・設備を大量に仕入れたりすることにより、建築費用のコストダウンを可能にしているのが、ハウスメーカーの強みと言えます。

工務店の場合は、社内の設計士が設計を担当する場合と、会社で提携している建築士に依頼をする場合の2通りがあります。その地域において規模の大きい工務店の場合は、自社の設計士が担当することが多く、中小規模の工務店の場合は提携の建築士に設計依頼を出すケースが多いと言えます。

設計事務所の場合は、依頼者の予算や希望をヒアリングし、それに合わせた家を事務所内の建築家が提案していくという形で進められます。設計事務所の場合は全てが自由。憧れのシステムキッチンや、自分で探してきた海外製品を取り入れることも可能です。設計者と依頼者の距離が近いため、設計段階で細かな要望を聞いてもらえる点が魅力です。

費用の違い

ハウスメーカーが建てる住宅は、面積(坪)に坪単価をかけることでおおよその費用(標準仕様のみでオプションを付けない場合の費用)が分かるようになっています。

住宅展示場では各ハウスメーカーが標準仕様として売り出しているモデルハウスを見学できます。気になる間取りや設備のモデルハウスがあれば、担当者にそのモデルハウスの坪単価を聞いてみましょう。ただし、モデルハウスには標準仕様ではない設備が搭載されていたり、グレードの高い仕様に変更されていたりする場合も多々あります。モデルハウスと同じような仕様の住宅を建てようとすると、聞いていた坪単価よりさらに費用がかかる場合もある、ということを覚えておきましょう。

工務店で家を作る場合は、一般的にはハウスメーカーと比較すると建築費用が抑えられる傾向にあります。ハウスメーカーは全国展開している会社が多く、広告や営業に費用がかかる分、建築費用も膨らみがち。一方で地域密着型の工務店の場合は、広告費や営業費が少ないため、建築費用も安く抑えられるという仕組みです。

設計事務所の場合は、最初にお客さまの予算と希望する家を建てるための想定費用を照らし合わせ、そこから設計がスタートするため、予算を細かく設定することが可能です。建築に必要な資材の単価はその時によって変動するため、当初想定していた予算と完成した図面との間に大きな金額の差が生まれないよう、設計をしていく途中で概算見積りを出してもらい、その時点でどれぐらいの建築費用が必要になっているかを把握するようにしましょう。

施工の違い

ハウスメーカーに依頼した住宅は、ハウスメーカーが提携している工務店が施工します。ハウスメーカーでは作業工程などを厳しく規格化することで、どの工務店が請け負っても安定した品質の住宅を提供できるように工夫しています。また、施工中はハウスメーカーの現場監督が監理することで、徹底した住宅品質を確保しているのです。

工務店の場合は、設計の段階を他の設計事務所に依頼していても、自社で受注した住宅の施工は基本的に自社で行います。施工に関する責任を担い、アフターメンテナンスが必要になった際の対応も工務店が行うのが一般的です。

設計事務所はその名の通り、設計が専門分野。そのため設計は自社で行い、施工は工務店に依頼します。施工中においては、工事の作業や資材の調達が計画通りに進んでいるか、設計した図面に沿って施工されているかといった技術的な監理をするのも設計事務所の役割です。ただし、完成後の保証やアフターメンテナンスの責任は、施工を請け負った施工会社に帰属することになります。

違いを知ろう!ハウスメーカー編

ハウスメーカーの特徴

ハウスメーカーの多くが全国的に拠点を構え、標準仕様の規格住宅を大量に生産販売しているのが特徴。営業やマーケティングにより、多くの人が住みたいと思える家を提案する力に長けています。

ハウスメーカーのメリット

ハウスメーカーで家を建てるメリットは、スピーディーかつリーズナブルに家を建てられる点。

ハウスメーカーのカタログに掲載されていたり、住宅展示場に展示されていたりする住宅は「標準仕様」の住宅です。標準仕様の住宅には、生活に必要な設備・機能があらかじめ組み込まれており、そこにオプションを追加するなどして自分好みの家を作っていきます。標準仕様の住宅に搭載される設備や使用される材料はメーカーが独自のルートで大量仕入れ・大量生産しているので、フルオーダーよりもリーズナブルにマイホームを建てられます。

ハウスメーカーで設計される住宅は、品質のばらつきが少ない点も魅力。実際の工事は工務店に依頼することになりますが、工事中もハウスメーカーの規格通りに進められているか、厳しく監理されます。ハウスメーカーの工事を下請けする工務店は一定以上の基準を満たした技術を持っている、という点も安心です。

ハウスメーカーのデメリット

ハウスメーカーのデメリットは、オプション次第では建築費用が膨らむ可能性があるという点。標準仕様の住宅がリーズナブルだからと言って、理想の家にするためにたくさんのオプションを追加したり設備を変更したりしていると、あっという間に予算をオーバーしてしまいます。

ハウスメーカーが販売している標準仕様の住宅は、既に決められたものの中から選ぶことを前提としているので、細部にまで自身のこだわりをたくさん詰め込んだ家を作りたいという方には不向きと言えます。

また、工務店や設計事務所に依頼する場合と比較して、ハウスメーカーの設計士は現場に足を運ぶ回数が少ないというのも気になる点。ハウスメーカーの設計士は一度に何棟もの住宅の設計を担当するため、どうしても実際に現場を目にする機会が減ってしまいます。急斜面の土地や前面道路が狭い土地など、難しい条件のある場所に家を建てる場合は入念な現地調査が必要になることもありますが、そのような場合でもハウスメーカーの設計士が現場を見られる機会は限られているので、その土地にぴったりの家を建てることが難しい場合もあるのです。

違いを知ろう!工務店編

工務店の特徴

工務店には種類があり、ハウスメーカーに近い規模で運営する独立系の工務店、施工に特化した工務店、下請けに特化した工務店、リフォームを専門とした工務店など、会社の規模や専門分野によって様々ですが、共通しているのは、自社で建物の工事が行えるという点。

施工まで自社が対応するため、安心で安全な住宅を設計してくれるという特徴があります。使用する資材も、工務店が扱い慣れていて信頼性の高いものを使用するのが一般的です。

工務店のメリット

工務店で家を建てるメリットは、なんと言ってもコストの安さ。ハウスメーカーはマーケティングや営業に費用をかけている分、建築費用が高くなる傾向にあり、設計事務所も実際の施工は工務店に依頼することが多いため、外注分の費用が上乗せされてしまいます。その点、工務店であれば、お客さまから直接注文を受けて施工も自社内で行うため、トータルの費用を抑えることが可能になるのです。

また、設計の自由度が高い点も工務店に依頼するメリットと言えます。ハウスメーカーの場合は、自社で提案している規格住宅をベースに家を作るのがほとんど。それに対して工務店には標準仕様というものが無い場合が多いため、お客さまのこだわりに合わせて自由に設計することが可能です。

工務店のデメリット

工務店は施工を得意としている分、ハウスメーカーや設計事務所と比較して企画力・提案力はいまいち。理想とする住まいの形を伝えても、それを実現するための設備や機能に関して、思ったような提案を受けられない場合もあります。

また、工務店は中小規模の企業が多いため、経営状況がやや不透明なところも不安な点のひとつ。住宅は建てて終わりではなく、経年と共に瑕疵が見つかったり補修が必要になったりする場合もあります。新築の住宅に対しては引き渡してから10年間は瑕疵担保責任が適用されますが、施工を依頼した工務店が倒産してしまう不安はできるだけ解消しておきたいところ。工務店に依頼する場合は、あらかじめ経営状況をしっかりと確認しておいた方がいいでしょう。

違いを知ろう!設計事務所編

設計事務所の特徴

設計事務所は、独立した建築家が所属しているのが特徴。1人の建築家が事務所を構えて建物の企画から設計管理を全て行う場合もあれば、建築家を含む複数のスタッフを抱える設計事務所・組織設計事務所もあります。

設計事務所のメリット

設計事務所に依頼して家を建てるメリットは、自由度と柔軟性の高い設計が可能という点です。設計事務所で建てる場合には、規格住宅のように決まった形がありません。そのため、どのような家に住みたいか・どのようなデザインにしたいかを建築家と依頼主で話し合い、ゼロから家を作り上げていくことになります。そのため、規格住宅では実現できない間取りや個性的な外観、趣味をふんだんに盛り込んだ生活スペースなど、誰にも真似できない家を建てたいという人に高く支持されています。

また、建築家が手がけた住宅は「1つの作品」としてみなされるのも目立った特徴。住み心地や機能性に留まらず、デザイン性・芸術性の高さも究極まで追求し、自身のこだわりを詰め込んだ贅沢な住宅は、まさに唯一無二の存在だと言えます。その価値の高い作品に住むということは、ある種のステータスであると評価されることも少なくありません。

設計事務所のデメリット

一方設計事務所で家を建てるデメリットは、家の完成までに一定以上の時間がかかる点。こだわりが強くデザイン性の高い住宅を作る場合、理想の家に近づけるために何度も打ち合わせを重ねる必要があったり、通常用意される量の倍以上の図面を用意するケースがあったりと、多くの手間暇がかかります。ハウスメーカーや工務店に依頼する場合と比較すると設計から竣工までに2~3ヶ月長くかかる場合もあるため、スケジュールに余裕を持って依頼するようにしましょう。

また、設計事務所に依頼する場合は報酬として「設計監理費」を支払う必要があります。設計監理費の相場は、工事にかかった金額の10%程度。予算に限りがある場合やできるだけ費用を抑えたいという場合は、早い段階から予算について相談しておくとよいでしょう。

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