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https://diamond.jp/articles/amp/390154
赤いうすしお、黄色いコンソメパンチ、青いかっぱえびせん。半世紀、当たり前にそこにあった色が、すっと抜け落ちている。
中東情勢の緊迫化で、印刷インクの原料が手に入りにくくなった。多くのメーカーが、値段を上げる、量を減らす、という道を選ぶ中で、カルビーは見栄えを捨てた。色を諦めても、欠品させない。届け続ける。
「致し方なく値上げさせていただきます」という、丁寧で、整った、よくある謝罪文よりも、この白黒の袋のほうが、よほど熱がこもっている気がした。言葉ではなく、判断そのものでメッセージを発している。
私達もそう。昨日も何かヒントがないかと矢部村の山に居た。
いま原材料が上がり続けている。木も、金物も、断熱材も、人の手間も。多くの会社が、見えないところで仕様を落とし、見える部分だけ整える。プリントの木目で、シートの石目で、お客様の目に届く一瞬を取り繕う。
その逆をやりたい。
私たちが届けるべき「中身」とは何か。
艶のあるカタログの写真ではなく、無垢の床の足触り。
飾り立てた装飾ではなく、地震の日に家族を守る骨格。
営業の言葉ではなく、職人が汗を流して残した仕事。
色を捨ててでも中身を届ける。 その覚悟が、価格に対する一番誠実な答えなのだと思う。
値段が上がるなら、それは「申し訳ありません」ではなく「これだけの価値をお預かりします」と言える中身に翻訳する責任が、つくり手の側にある。
もう一度、私たちは何を提供しているのか。 本当に必要なのは、どこなのか。 汗水流して、ちゃんとお返ししたい。
本日も、日々是好日〜。